剣道場の床表面の塗装の有無による傷害・障害の発生と官能評価

参考文献

剣道場の床表面の塗装の有無による傷害・障害の発生と官能評価

[出典]
  • 池田孝博
  • 剣道場の床表面の塗装の有無による傷害・障害の発生と官能評価
  • 2011,
  • 福岡県立大学人間社会学部紀要

要約
本研究の目的は、剣道場の床表面の塗装の有無によるスポーツ傷害等の発生状況および道場床に対する官能評価の違いを明らかにすることである。研究対象は、九州学生剣道連盟に加盟する9大学294名の大学生である。稽古で使用する床表面に基づき大学生を無塗装群(117名)とウレタン群(177名)の2群に分け、χ2検定を用いて検討した。その結果、傷害等の発生状況で有意差は認められなかった。しかし、無塗装群の稽古時間が長いことによるover use syndromeと、ウレタン群が足裏の保護に日常的にテーピングを使用していることは、傷害等の発生状況に影響を与えていると思われる。官能評価では、ウレタン塗装は踏み切り動作に適しているが、それ以外の項目はすべて無塗装が適していると評価された。しかも、ウレタン塗装で稽古している学生の無塗装に対する違和感が、無塗装の学生のウレタン塗装への違和感より小さいことから、学生は送り足移動や床感覚、身体への負担を重視し、無塗装の床を剣道に適していると評価していると思われる。しかしその一方で、道場床のutilityに起因した運動技術の変容の可能性も示唆されている。剣道の伝統性はソフト・ハード両面から検討される必要がある。キーワード:剣道場、無塗装、ウレタン塗装、官能評価、大学生

Ⅰ 緒言
武道はその長い歴史の中で、時代とともに形態や理念を変化させ、今日では広く国民の間で愛好される文化である(中林,1987)。武道の稽古場は「道場」と呼ばれ、現在の剣道では板間で稽古が行われるのが通例であるが、このような板間道場が定着したのは江戸期(19世紀半ばごろ)とされている(中村,2009)。今日の剣道発展の特徴は、女性、少年少女、海外への普及であり、それに伴い数々の大会が催されている(全日本剣道連盟,2003)。大規模な剣道大会においては、他のスポーツ競技と同様に試合場や観客数等に応じた施設が必要になり、一般的には体育館で開催される。しかしながら、床面が塗装された体育館でシューズを履いて行う競技と、素足の武道では、競技者にとって最適な床面の「すべり」は明らかに異なっている(小野ほか,1986;小野・落合,2000)。素足で行う武道に適した床材は、松、檜、杉等で床表面に塗装のないものが理想とされている(高柳,2002)。しかし、柴田(2010)は、近年の傾向として、剣道を実施する場所の床は、大会で使われる体育館のみならず、普段の稽古を行う道場においても、ウレタンで塗装された床が普及していると述べている。そして、このような道場床の変化によって、剣道の技術に変化が見られることを指摘している。また、高柳(2002)は、武道専用施設の必要性・重要性に加えて、素足で使用する道場床には、安全性の配慮が必要であると述べている。小野ほか(2009)は、剣道場の安全性の観点として、弾力性、振動の減衰性、転倒衝突時の固さ、すべり、やけどを挙げている。さらに、田渕(1989)や田淵・三宅(1990)は、剣道場床の弾力性が少ないほど、スポーツ傷害発生率が高いことを報告している。このように、技術への影響や傷害等に対する安全性の観点から、剣道において道場床の果たす役割は重要なものになっている。しかしながら、道場床に対して、剣道を実践する個人の意志が反映されることは極めて稀であり、実際は与えられた環境条件の中で稽古や試合が行われているのが現実である。竹刀や防具の安全性や機能性を追求するのと同様に、稽古環境として重要な設備のひとつである道場床に対する使用者の意見や評価を集約することは大きな意味を持つと思われる。以上のような問題意識に基づいて、資料に示す調査票を作成し、大学生剣道部員を対象にアンケート調査を実施した。調査は継続中であるが、現時点で回収されたデータの分析を行ったところ、興味深い結果が得られた。よって、今回はその一部を報告する。本論文の目的は、道場床の塗装の有無とスポーツ傷害・障害の発生状況および床面に対する官能評価の関連について明らかにすることである。

Ⅱ 方法
1.標本および調査期間
対象は、九州学生剣道連盟に加盟する9大学の剣道部に所属する学生部員である。これらの大学は、いずれも過去5年間の全九州学生剣道大会において上位入賞し、全日本学生剣道優勝大会に出場した実績がある。調査は、2011年3月の中旬から下旬にかけて実施した。9つの大学のうち2校については、郵送によって調査票の送付と回収を行い、残りの7校については、稽古日に合わせて直接出向いて調査を実施し、調査票の回収を行った。これまでの調査で回答が得られた学生数は、294名である。

2.調査内容
アンケートの調査項目は資料に提示している。よって、ここでは今回の分析に用いられた項目を取り上げた。回答者の属性は、「性別」、「剣道歴」、「段位」と、大学での稽古とともに学外での個人的な活動も含めた学生の稽古状況を把握するため、「1回の稽古時間」、「1週間の稽古回数」について回答を求めた。道場の床材の分類は、選択肢に、「無垢材」(杉等天然の木材、幅10cm以上の1枚の木の床)、「集成材」(様々な木材、幅2~3cm位の短く細い板を接着した床)、「ウレタン塗装」(一般的な体育館のようにコーティングされた床)、「わからない」を設定し、それぞれに説明文(カッコ内の文章)を添えて回答を求めた。しかしながら、学生の回答は、同じ道場床でありながら異なる選択がなされており、床材についての知識や理解が不十分であることが予想された。そこで、調査に出向いた大学については床材を直接確認し、郵送法による調査を実施した大学は床面の画像をもとに判断して、使用されている床材の分類を行った。なお、本研究は、塗装の有無による比較を行うため、無垢材および集成材を無塗装群、ウレタン塗装をウレタン群として集計した。スポーツ傷害および障害(以下、「傷害等」と表記)の発生状況については、剣道に関するそれらを扱った先行研究(馬場ほか,1995;北村,1982;都丸ほか,1990;渡會ほか,1987;渡辺・吉良,1997)を参考に、発生頻度が高いと思われる、「踵のひび割れ」、「踵痛」、「膝の障害」、「足裏のマメ」、「踏み切る足の親指の裂傷」、「アキレス腱痛」、「ふくらはぎ痛」について、その有無を尋ねた。また、一般に傷害等の予防や症状緩和処置として用いられる、「踏み込み足の踵」と「左(踏み切る)足裏」の保護用具の使用状況について、使用頻度とその理由を質問した。道場床に対する官能評価の観点は、「踏み切る足のすべり」、「送り足移動時のすべり」、「踏み込み時の弾力性」、「暑い時期(夏)」と「寒い時期(冬)」の床の温度感覚、「湿度が高い時期」と「乾燥した時期」の床の感覚、「膝」、「踵」、「ふくらはぎ」、「足裏」への負担、「音響」について、「とても適している」から「全く適していない」までの5段階で評価を求めた。また、無垢材および集成材の無塗装群の学生に対して、大会等で体育館を使用する場合、ウレタン群の学生には、出稽古等で無塗装の床材を使用した場合の違和感について回答を求めた。

3.統計処理
道場床の塗装の有無による傷害等の発生状況および官能評価の関連は、順序尺度に基づくため、χ2検定を用いて分析を行った。さらに有意差が認められた場合は、調整残差を用いて、どの床材にどのような特徴があるかを確認した。なお、本研究における有意水準は、すべて5%水準とした。また、分析にはIBM SPSS18.0Jを用いた。

Ⅲ 結果及び考察
1.回答者の属性
アンケートの回答者の全体の属性を表1に示している。性別では71.3%(有効回答中、以下同じ)が男子学生であった。剣道歴は10年以上15年未満の範囲が211名(71.7%)と最も多く、その平均値(±SD)は12.04(±2.40)年であった。段位の最頻値は三段の196名(66.9%)で、二番目に多い四段87名(29.7%)と合わせると全体の96.6%を占めていた。また、稽古の状況について、1週間の稽古回数は6.07(±0.59)回であり、1回の稽古時間は、1.89(±0.29)時間であった。稽古で使用する道場の床材については、3大学において集成材が用いられ、回答が得られた学生数は117名であった。また、残りの6大学ではウレタン塗装が用いられ、学生の回答数は177名であった。なお、無垢材の道場を有する大学は、今回の調査対象には含まれなかった。

2.床材別にみた傷害・障害の発生と保護用具の使用状況
使用されている床材と学生の傷害等の発生状況の関連について検討するため、χ2検定を用いて分析を行った。その結果、「踵のひび割れ」、「踵の痛み」、「膝の痛み」、「足裏のマメ」、「踏み切り足(中段の左足)の親指付け根のひび割れ」、「アキレス腱の痛み」、「ふくらはぎの張り・痛み」のいずれの傷害・障害においても、有意な差は認められなかった。都丸ほか(1990)は、剣道におけるスポーツ傷害は他の種目と比較すると少なく、発生要因はover use syndromeの可能性があると述べている。また、渡辺ほか(1988)も疼痛の発生は稽古時間と関連することを指摘している。本研究では、剣道における傷害等の発生要因として、over use syndromeに加えて、道場床の材質も関係すると仮説を立てたが、その関連を明らかにすることはできなかった。そこで、両群の稽古状況の比較を行った結果、稽古時間において有意な差が認められ(to=2.34, df=291)、無塗装群の稽古時間(1.94±0.286時間)がウレタン群(1.86±0.295時間)よりも長いことが示された。稽古時間が長ければ、over use syndrome の可能性は高くなる。つまり、無塗装群の稽古時間の長さによって、ウレタン塗装の危険性が相殺されたため、両群の傷害・障害の発生に差がみられなかったことが推測される。 一方、足の保護用具の使用において、踵用サポーターには床材間に差は認められなかったが、図1に示すように、足裏保護については有意差が認められた(χo=7.62, df=2)。調整残差を用いて検討した結果、「いつも使用する」の回答が無塗装群において有意に少なく、ウレタン群では多かった。また、保護する用具の具体的内容は回答者の80.5%が「テーピング」と答えており、使用理由は70.7%が「負担軽減」であった。この結果から考えると、床材の違いによる傷害等の発生に差がみられないのは、ウレタン群が、足裏の負担を軽減するためのテーピングを日常的に使用していることによると考えられる。このことは、ウレタン塗装は、無塗装の床面に比べて、学生の足裏に大きな負担をかけていることを推測させる。

3.床材別の官能評価
無塗装群とウレタン群の道場床に対する官能評価の違いについてχ2検定を用いて分析を行った。その結果、表2に示すように12項目すべての評価において有意な差が認められた。さらに、調整残差を用いて検討した結果、「踏み切る足のすべり」と「乾燥期の状態」については、いずれも無塗装群が「適していない」、ウレタン群は「適している」の評価が有意に多かった。一方、この2項目以外の「送り足移動」、「弾力性」、「夏季の温感」、「冬季の温感」、「多湿期の状態」、「膝」、「踵」、「ふくらはぎ」、「足裏」の各部への負担、「音響」の10項目については、無塗装群が「適している」、ウレタン群は「適していない」の回答が有意に多かった。技術に関する項目である「踏み切る足」と「送り足」は床表面の塗装の有無で評価が分かれた。踏み切り動作においてウレタン塗装が「適している」という評価には、次のような要因が考えられる。剣道の踏み切り動作では、足裏と床面との抵抗を利用することで大きな跳躍が可能になる(竹内,1980)。剣道よりも大きい床抵抗が求められる屋内競技(小野ほか,1986;2000)を行う体育館の床面はウレタン塗装が施されており、そこでは剣道の踏み切り動作に適した大きな抵抗を生じさせることができる。よって、学生はウレタン塗装の床面を「適している」と評価したと思われる。また、本研究の対象学生の剣道歴は平均12年で、長期間にわたりウレタン塗装の道場床で稽古を続けていることが予想される。ウレタン塗装の床面に慣れた学生にとって、無塗装の床面は抵抗が小さく感じられ、踏み切り動作に適さないと評価したと思われる。さらに、これらの評価は、すべりやすくなる乾燥期に、無塗装を「適していない」と評価していることとも関連があると推測される。

一方、「送り足移動」に関しては、ウレタン塗装の道場床が「適していない」、無塗装は「適している」と評価している。剣道における足さばきは、すり足動作が基本であり、床面のすべりは重視される(小野ほか,1986;2000)。柴田(2010)はウレタン塗装の道場床はすり足が行いにくく、実際にすり足を用いる技が減少ていると述べている。つまり、送り足に関する評価は、すり足を行う上での床抵抗によって判断されたと考えられる。また、柴田(2010)は、ウレタン塗装と無塗装の床の違いが打突動作を含めた足の移動動作に違いをもたらし、攻防スタイル等、剣道の技術に影響を及ぼすことを指摘している。床の違いが剣道の技術や戦術を変容させる観点で言えば、ウレタン塗装の床面は、単に「踏み切りに適し、送り足に適さない」という特性を持つだけではなく、無塗装の床面で剣道を行う場面でも滑らずに踏み切る技術の獲得を阻害する可能性も指摘できる。無塗装に関する評価が高かった道場床の「弾力性」は、床面から感じられる木材の柔らかさに加えて、床下構造の影響が考えられる。今回の研究では床下構造の調査は行っていない。しかしながら、敢えて床材を無塗装で仕様している道場において、床下構造に配慮がなされていないとは考えにくい。弾力性の評価は、床材表面の感覚と床下構造との総合的な評価と考えられる。また、保護用具の使用頻度が高いウレタン塗装は、足裏に負担がかかるという推測を、官能評価の結果は支持している。しかも、足裏以外の膝、踵、ふくらはぎとすべての部位で、ウレタン塗装の負担が大きいと評価されている。最後に、踏み切り動作とそれ以外の項目は、どちらの要因が優先されるかについて検討した。図2は無塗装群の学生が、試合等でウレタン塗装の床面を使用した際の違和感の有無を示している。3/4以上にあたる76.5% の学生が、「違和感がある」と答えている。また、図3はウレタン群の学生が出稽古等で無塗装の道場を使用した際の違和感の有無を示している。「違和感がある」は51.5% で、「ない」は48.5% である。つまり、ウレタン塗装に対して違和感がある無塗装群は多く、それに比べると無塗装に違和感があるウレタン群の比率は少ない。違和感という観点で言えば、学生にとって踏み切り動作よりも、送り足移動や床の質感、身体各部への負担が少ないことが重視されているのではないかと考えられる。

Ⅳ おわりに
本研究の結果から、大学剣道部で活動を行っている学生は、概ね、無塗装の床表面を剣道に適した床面と評価している。平成24年度から、中学校体育における「武道」が必修化される。この中では、わが国の伝統文化を学ぶ意義が強調され、同時に武道館(武道場)の整備も進められている(小野ほか,2009)。道場床は、剣道のハードの問題のみならず、ソフトである技術の変容に関連するため、伝統性・文化性の観点からその在り方が検討される必要がある。

文献
馬場洋・今村宏太郎・岩崎勝郎(1995)剣道少年の整形外科的スポーツ傷害の実態調査.日本整形外科スポーツ医学会雑誌,15:361-365.
北村李軒(1982)剣道によるスポーツ傷害についての調査成績.体育の科学,32:375-380.
都丸高志・高槻先歩・岩見則男・林宗泰・黒須治一(1990)剣道によるスポーツ傷害について.日本整形外科スポーツ医学会誌,9:147-150.
中林信二(1987)武道のすすめ.中林信二先生遺作集刊行会,茨城;p.131.
中村民雄(2009)道場とは・剣道場の機能と構造.日本武道学会剣道専門分科会編.剣道を知る事典.東京堂出版;東京,p.122.
小野英哲・橋田浩・横山裕(1986)スポーツサーフェイスの滑り評価に関する研究.日本建築学会構造系論文報告集,359:1-9.
小野英哲・川村清志・三上貴正・横山裕・高橋宏樹・澤田哲則(2009)武道場床の安全性のさらなる向上を期待する;中学校武道の必修化を契機に.木材工業,64:612.
小野英哲・落合昇(2000)素足での床のすべり評価方法に関する研究.日本建築学会構造系論文集,537:21-26.
柴田雄次(2010)剣道の床状態の違いが打突動作に及ぼす影響;素地床とウレタン床との違いについて.大阪体育大学大学院スポーツ科学研究科(修士論文).
田渕俊彦(1989)剣道場床面の弾力性からみたスポーツ傷害.武道学研究,22(2):153-154.
田淵俊彦・三宅克彦(1990)剣道場床面の床弾力性からみたスポーツ傷害.岡山大学教養部紀要,26:433-449.
高柳智章(2002)素足で行う競技のための安全性確保が最重要課題;材料や床下構造の決定には十分な検討が必要.月刊体育施設,31(8):3-7.
竹内虎士(1980)剣道の間と継足ならびに正当打における独特のフットワークについて;床面と蹠の抵抗を基礎として.東海大学紀要(体育学部),10:111-123.
渡會公治・竹田秀明・小黒賢二・安藤隆・中嶋寛之(1987)若年者の剣道のスポーツ障害について.臨床スポーツ医学,4(別冊):18-22.
渡辺博義・吉良尚平(1997)大学生剣道選手における四肢の損傷とその処置について.学校保健研究,39:139-146.
渡辺博義・田辺剛造・吉良尚平(1988)剣道における疼痛部位;第29回全国教職員剣道大会におけるアンケート調査より.臨床スポーツ医学,5(別冊):231-234.
全日本剣道連盟(2003)剣道の歴史.朝日新聞出版;東京,p.28.

資料

大学生用調査票

剣道の稽古環境に関する調査

福岡県立大学人間社会学部
准教授 池田孝博

お 願 い
本調査は、みなさんが、普段、課外活動として行っている剣道の稽古環境の向上について考える際の基礎資料を得ることを目的としています。回答して下さった学生のみなさんのプライバシーや個人情報はしっかり守ります。所属大学名、氏名は書く必要はありません。協力いただいた大学およびその剣道部へ迷惑がかかるようなことは致しません。回答は統計的に取り扱いますので、どの大学の学生が、どう答えたのかが、全くわからないように処理されます。普段の稽古の中で行っていること、感じていることをお答えください。

注 意 事 項
質問は、全部で問1~問24(2~5ページ)まであります。最後までよく読んで全ての質問に順番に回答して下さい。ただ、一部、あなたの答えによって、次に答える質問が変わる場合があります。アンケート用紙の指示に従って進んでください。どの質問も大学生の稽古環境をとらえる上で、必要な質問です。なるべく全ての質問にお答えいただきたいですが、どうしても答えたくない場合は、その質問だけ飛ばして頂いてかまいません。

質問の中で、選択肢から選ぶ場合、あてはまる番号に○印をつけてください。
※質問によっては、選択肢から1つ選ぶ場合と、あてはまるものすべてを選ぶ場合があり
ます。

 

回答例

問1:あなたは剣道が好きですか(1つ選ぶ場合)
①.はい   2.いいえ

問2:あなたはどんな動物を飼っていますか(あてはまるものすべての場合)
①.いぬ  ②.さる ③.キジ 4.かめ

 

はじめに、あなたのことをうかがいます。

問1 あなたの性別および学年をお答えください。※学年は平成23年4月現在で
【性別】 1.男  2.女
【学年】    年生

問2 剣道の経験年数は、
年(数字で答えてください)

問3 剣道の段位は、
( 無、 初、 二、 三、 四 ) 段(○で囲んでください)

問4 現在、次のいずれかの故障や傷害はありますか。あてはまるものをすべて選び、数字に○をつけてください。(上段をとる人は、左右を変えてお答えください)
1.右足かかとのひび割れ(上段の人は左足、以下同じ)
2.右足かかとの痛み
3.右ひざの痛み
4.足のうらのマメ(左右どちらでも)
5.左足親指の付け根のひび割れ(上段の人は右足、以下同じ)
6.左足アキレス腱の痛み
7.左足ふくらはぎの張りまたは痛み

 

普段(通常の授業のある期間)の稽古に関して質問します。

問5 1日当たりの稽古時間は、おおよそ
時間    分

問6 1週間当たりの稽古回数は、

問7 踵サポーターを使用しますか。あてはまる数字に○をつけてください。
1.いつも使用する 2.時々使用する 3.全く使用しない

問7で「1」または「2」と回答した人のみお答えください。「3」の人は問8へ
問7-2 その理由は何ですか。あてはまるものを1つ選び、数字に○をつけてください。
「4.その他」の場合は、理由をお書きください。
1.けがの予防のため 2.痛みの軽減のため 3.習慣だから 4.その他:理由

問8 左の足の裏を保護するものを使用しますか。
1.いつも使用する 2.時々使用する 3.全く使用しない

問8で、「1」または「2」と回答した人のみ、お答えください。「3」の人は問9へ
問8-2 主に使用するものを1つ選んで、数字に○をつけてください。
1.足袋(部分もの含む) 2.サポーター 3.テーピング 4.その他:具体的名称

問8-3 使用理由についてあてはまるものを1つ選び、数字に○をつけてください。
1.けがの予防のため 2.痛みの軽減のため 3.習慣だから 4.その他:理由

あなたが稽古を行っている場所について質問します。

問9 あなたの大学の剣道部が活動する場所は、次のどれですか。あてはまるもの1つに○をつけてください。
※複数の施設を使用している場合は、最も中心的に使用する場所をお答えください
1.剣道部専用
2.他の武道系サークル(素足使用)との共用
3.他のスポーツサークル(靴使用)と共用(小規模、大規模フロアを含む)
4.その他:具体的に

問10 その施設の床表面の材質について、あてはまるもの1つに○をつけてください。
1.無垢材(杉など天然の木材、幅10cm以上の1枚の木の床) →問10-2へ
2.集成材(様々な木材、幅2~3cm位の短く細い板を接着した床) →問10-2へ
3.ウレタン塗装(一般的な体育館のようにコーティングされた床) →問10-3へ
4.わからない →問10-3へ
5.その他:具体的に→問10-3へ

問10で「1」「2」のいずれかに回答した人のみ、お答えください
問10-2 大会などで体育館(ウレタン塗装)を使用するときに違和感はありますか。
1.ある    2.ない →問11へ

問10で「3」~「5」のいずれかに回答した人のみ、お答えください
問10-3 出稽古などで無垢材・修正材の道場を使用するときに違和感はありますか。
1.ある    2.ない   3.経験なし →問11へ

ここからは、すべての人が回答してください

問11 日常、稽古する場所の掃除方法についてあてはまるもの1つに○をつけてください。
1.ぞうきんがけ(から拭き)
2.ぞうきんがけ(水拭き)
3.濡れたモップ
4.化学繊維のモップ
5.部員の掃除はしない
6.その他:(         )

あなたが日常、稽古する場所の床など条件についての評価を、自分の理想の剣道を行う上で、「1、かなり適していない」~「5、かなり適している」までの5段階で行ってください。

問12 打ち込んでいく直前の左足の感覚について
1.かなり適していない(滑る・踏ん張れない) 2.適していない 3.どちらともいえない 4.適している 5.かなり適している

問13 打ち込んだ後など、移動のためのすり足動作の滑りについて
1.かなり適していない(滑る・踏ん張れない) 2.適していない 3.どちらともいえない 4.適している 5.かなり適している

問14 踏み込みを行ったときの床の弾力性(柔らかさ)について
1.かなり適していない(滑る・踏ん張れない) 2.適していない 3.どちらともいえない 4.適している 5.かなり適している

問15 夏など暑いときの床の温度感覚について
1.かなり適していない(滑る・踏ん張れない) 2.適していない 3.どちらともいえない 4.適している 5.かなり適している

問16 冬など寒いときの床の温度感覚について
1.かなり適していない(滑る・踏ん張れない) 2.適していない 3.どちらともいえない 4.適している 5.かなり適している

問17 雨の日など湿度が高い時の床の感覚について
1.かなり適していない(滑る・踏ん張れない) 2.適していない 3.どちらともいえない 4.適している 5.かなり適している

問18 空気が乾燥している時の床の感覚について
1.かなり適していない(滑る・踏ん張れない) 2.適していない 3.どちらともいえない 4.適している 5.かなり適している

問19 膝への負担について
1.かなり適していない(滑る・踏ん張れない) 2.適していない 3.どちらともいえない 4.適している 5.かなり適している

問20 踏み込み足のかかとへの負担について
1.かなり適していない(滑る・踏ん張れない) 2.適していない 3.どちらともいえない 4.適している 5.かなり適している

問21 ふくらはぎへの負担について
1.かなり適していない(滑る・踏ん張れない) 2.適していない 3.どちらともいえない 4.適している 5.かなり適している

問22 足の裏への負担について
1.かなり適していない(滑る・踏ん張れない) 2.適していない 3.どちらともいえない 4.適している 5.かなり適している

問23 音(竹刀や掛け声)の反響について
1.かなり適していない(滑る・踏ん張れない) 2.適していない 3.どちらともいえない 4.適している 5.かなり適している

大学以外の場所での稽古経験について質問します。

問24 無垢材の床の武道場(例;大阪市立修道館、熊本武道館、各地に残っている武徳殿、小学校から高校までの道場も含む)で稽古した経験がありますか。
※無垢材とは…杉など天然の木材、幅10cm 以上の1枚の木の床
1.ある    2.ない   「2.なし」の方はこれでおしまいです。ありがとうございました。
「1.ある」の方は、以下の質問へ

問24-2 その道場の雰囲気を、「1、全くそう思わない」~「5、とてもそう思う」の5段階で評価してください。
1.全くそう思わない 2.そう思わない 3.どちらともいえない 4.そう思う 5.かなりそう思う

1)日常とは違う空間を感じる ( 1… 2… 3… 4… 5 )
2)日本の文化性・伝統性を感じる ( 1… 2… 3… 4… 5 )
3)スポーツとは異なる雰囲気を感じる ( 1… 2… 3… 4… 5 )
4)礼儀や行動について意識す ( 1… 2… 3… 4… 5 )

以上で質問は終わりです。ありがとうございました。
皆さんの声をもとに、稽古環境が良くなるように努力していきます。

 

他の参考文献

  • 剣道場の床表面の塗装の有無による傷害・障害の発生と官能評価
  • 剣道場床面の床弾力性から見たスポーツ傷害
  • 素足で行なう競技のため安全性確保が最重要課題-- 材料や床下構造の決定には十分な検討が必要 (「武道場の命」フロアづくりのポイント)
  • 旧武徳殿主屋修理工事報告書
  • 文武不岐
  • 武道のすすめ
  • 講談社野間道場の床特性に関する調査報告書
  • 高千穂学園武道場解体修理工事報告書
  • 今、なぜ武道か
  • 体育施設全書「武道館」
  • 講談社野間道場調査報告
  • 一刀流極意
  • 剣道場の床表面の塗装の有無と傷害・障害の発生および官能評価との関連
  • 水戸東武館一三〇年誌
  • 剣道の床状態の違いが打突動作に及ぼす影響
  • 剣道場床面の床弾力性から見たスポーツ傷害
  • 剣道の打突動作に関する研究 : 高校・大学剣道部員の踵障害について
  • 柔剣道道場にスプリングを使用する事の発想についての一考察
  • 武道場の音響調査 : 床の発音と音響意識調査
  • 素足での床のすべりの評価方法に関する研究
  • 剣道における右足踏込動作の分析 : 床反力および接地時期について
  • 剣道の間と継足ならびに正当打における独特のフットワークについて : 床面と蹠の抵抗を基礎として
  • 剣道における実験的研究 (第5報) : 剣道の諸動作における床板にかかる力の測定
  • 剣道における床面の違いが面打ち時の下腿筋活動に及ぼす影響
  • 武道場床の安全性のさらなる向上を期待する : 中学校の武道の必修化を契機に
  • "解説1 国内最大級の規模を誇る武道の中核施設-- 第1道場はエア浮上式床転換システム導入 (NEW FACE登場 兵庫県立武道館)
  • 史跡名倫館水練池及び有備館附明倫館碑 保存修理工事報告書
  • 剣道の理論と實際
  • 剣道学
  • 武道場及體育館
  • 武徳殿建築年表
  • 高雄市市定古蹟武德殿修復工程工作報告書