剣道場床材には杉・スギやヒノキやマツや霧島赤松などが使われます。

剣道場 床に使用する樹種について

ここで述べる所見は、材木屋であり剣士である店主の個人的な主観であって違った意見もあるかと思います。
当社の弾力性床構造および、当社推奨の丸太産地、製材、木材乾燥、加工、施工、表面仕上げを実現した場合の評価となります。
あくまでも道場床材選びの一つの参考にして頂ければ幸いです。
上記、いずれかが異なればこの評価は一致しませんのでご注意ください。

※特に広島県近隣など中国地方でこのページを見て『杉赤み』が良いということで採用が増えているようですが、
 上記に示したように加工方法、施工方法などを間違えると大きな怪我の要因となりますので十分にご注意ください。

検体画象 樹種 形状 色味 表面硬度 経年変化
においての
木目の凹凸
擦り足に
対する
表面足触り
耐久
年数
コスト 私の評価 総合
判定
無垢材 無し 適当 適当 同じ杉でも源平(赤白)と比べて表面の磨耗が少なく... AA
無垢材 有り 適当 同じ杉でも白太や源平と比べて表面の磨耗が少なく B
無垢材 赤白 無し 軟らかい 激しい 適当 施工当初は、杉の赤身と源平(赤白)では... B
無垢材 赤白 有り 軟らかい 激しい 最低 最低 施工当初は、杉の赤身・節有と源平・節有では見た目で... C
集成材 赤白 無し 軟らかい 無垢の杉材と集成材の杉では剣道場の床に使う場合は... B
無垢材 赤白 無し 適当 滑る 日本の山に豊富に植林木があるので杉と共に有名な... B
無垢材 赤白 有り 適当 滑る 日本の山に豊富に植林木があるので杉と共に有名な... C
集成材 赤白 無し 適当 滑る こちらも赤松の集成材と同様に無垢の桧と集成材の桧... B
無垢材 赤白 無し 多少硬い 適当 最高 全国的にもかなり好評な剣道場床部材で... A
無垢材 赤白 有り 多少硬い 全国的にもかなり好評な剣道場床部材で... C
集成材 赤白 無し 硬い 無垢の松材と集成材の松では剣道場の床に使う場合は... B
剣道場床・武道場フローリングには天然乾燥した杉赤、無節の床材が一番良いと言われています

杉無垢材・赤み・上小節~節無

同じ杉でも源平(赤白)と比べて表面の磨耗が少なく節がほとんど無く節部分や早材と晩材の凹凸が出にくいので耐久性が高く足触りもよい。ちなみに杉を使うと柔らかく、弾力性に富み足腰に優しい道場床が出来上がるとは言えない。床の弾力性は、床下構造が要因になることが多く一概に『杉を使うと足腰に優しい』とは言えない。

赤身と白太を比べると「比重が異なるから」「油分が多いから」赤身が強いといわれる。合点が行くところもあるが少し違うかもしれない。いやいや、言い方が間違っているのかもしれない。比重は赤身でも白太でもそれほど差は多く見られない。多少は、赤身の比重の方が高いのでほんの少しは磨耗に対して有利なのかもしれない。「油分が多いから」と言うのもかなり古い考えで油分が多く通るのはむしろ白太になる。

赤身の部分は、エクストラクティブ・抽出成分が多いことも言われているが、対磨耗性に関してどの成分が有効なのかはっきりとしていないのだがここにも要因はある様に思われる。また、赤身と白太の導管内のミクロフィブリルの傾角の入り方も磨耗の差が関係してくるのではないだろうか。白太は辺材部分がほとんどであるが、成長している辺材部分は水分を多く吸い上げないといけない為に、細胞壁孔が開いてほぼ真っ直ぐな導管である。

赤身の部分は、木の頂点に向かうにつれて少し斜めに導管が入り細胞壁孔も閉じている。閉じた細胞壁孔は風船の様で弾力性が高い。ここで言う弾力性はヤング係数とは全く異なるものである。また、ほとんどの物質は古くなると硬くなると言われており、赤身部分は杉の木の中でも古い成熟材にあたるために単純に硬いとも考えられる。

また、木材乾燥時にも気を使いたい。過度な人工乾燥は細胞の磨耗強度にも関係しているようである。過乾燥は避け、なるだけ自然乾燥して少し人工乾燥したものを 使った方が道場床材としては長持ちする。メンテナンスは、濡れ雑巾で稽古毎に拭いてもらえばよろしい。節無・上小節材を使うと節の凹凸を感じる事なく長い間少ないメンテナンスで使用できる。雑巾掛けなどの掃除も剣道の修行の一環なのでサボってはいけない。磨き上げられた杉赤の床材は、松に匹敵するほどの表面硬度があるのではないかと思う。『○○先生が松とか桧が良いと言っている』というような話になると杉がかなり有利だ。

かの中山博道先生は、「できるだけ古い杉が良い」とおっしゃっているのだから。

剣道場床・武道場フローリングには杉赤無垢床材が使用されます

杉無垢材・赤み・節有

同じ杉でも白太や源平と比べて表面の磨耗が少なく早材と晩材の凹凸が出にくい。ちなみに杉を使うと柔らかく、弾力性に富み足腰に優しい床が出来上がるとは言えない。 床の弾力性は、床下構造が要因になることが多く一概に『杉を使うと足腰に優しい』とは言えない。赤身と白太を比べると「比重が異なるから」「油分が多いから」赤身が強いといわれる。

合点が行くところもあるが少し違うかもしれない。
いやいや言い方が間違っているのかもしれない。

比重は赤身でも白太でもそれほど差は多く見られません。多少は、赤身の方が比重が高いのでほんの少しは磨耗に対して有利なのかもしれない。「油分が多いから」と言うのもかなり古い考えで油分が多く通るのはむしろ白太になる。赤身の部分は、エクストラクティブ・抽出成分が多いことも言われているが、対磨耗性に関してどの成分が有効なのかはっきりとしていないのだがここにも要因はある様に思われる。

また、赤身と白太の導管内のミクロフィブリルの傾角の入り方も磨耗の差が関係してくるのではないだろうか。白太は辺材部分がほとんどであるが、成長している辺材部分は水分を多く吸い上げないといけない為に、細胞壁孔が開いてほぼ真っ直ぐな導管である。

赤身の部分は、木の頂点に向かうにつれて少し斜めに導管が入り細胞壁孔も閉じている。閉じた細胞壁孔は風船の様で弾力性が高い。ここで言う弾力性はヤング係数とは全く異なるものである。また、ほとんどの物質は古くなると硬くなると言われており、赤身部分は杉の木の中でも古い成熟材にあたるために単純に硬いとも考えられる。

また、木材乾燥時にも気を使いたい。過度な人工乾燥は細胞の磨耗強度にも関係しているようである。過乾燥は避け、なるだけ自然乾燥して少し人工乾燥したものを使った方が道場床材としては長持ちする。節有材を使用すると節部に凹凸が発生し、節部分の欠けや抜けの補修がメンテナンスとして発生してくる。メンテナンスは、濡れ雑巾で稽古毎に拭いてもらえばよろしい。雑巾掛けなどの掃除も剣道の修行の一環なのでサボってはいけない。

磨き上げられた杉赤の床材は、松に匹敵するほどの表面硬度があるのではないかと思う。『○○先生が松とか桧が良いと言っている』というような話になると杉がかなり有利だ。かの中山博道先生は、「できるだけ古い杉が良い」とおっしゃっているのだから。

剣道場床・武道場フローリングにはスギフローリング、源平などが使用されます

杉無垢材 源平(赤白) 上小節~節無

施工当初は、杉の赤身と源平(赤白)では見た目で色の他にほとんど差が無いように思える。ところが、使いこむうちに表面に早材と晩材で木目の凹凸が激しく現れてくる。 数年後、必ず晩材部が浮き出してきて足裏に違和感が生じる。プレーヤーとしてはあまり気持ちの良いものではない。

しっかりと人工乾燥機で乾燥した材は、杉早材部の結合物質でもあるタンパク質が乾燥中に失われる。タンパク質を失うことでセルロースやリグニンなどが剥離されているのではないかと推測する。

材表面から人の垢の様に出るモロモロは、多分セルロースやリグニンといったところではないだろうか。過乾燥は避け、なるだけ自然乾燥して少し人工乾燥したものを使った方が道場床材としては少しは長持ちする。使い込まれた同じ道場内の床でも赤身部分と白太部分の表面磨耗の差は見受けられる。

源平を使う場合には、表面磨耗を抑えるためにまめにオイル塗布するなどした方が良いと考えられる。源平は赤身より安価だがランニングコストを考慮すれば高価な物になるだろう。

剣道場床・武道場フローリングにはすぎフローリング、源平、節有も使用されます

杉無垢材 源平(赤白) 節有

施工当初は、杉の赤身・節有と源平・節有では見た目で色の他にほとんど差が無いように思える。ところが使いこむうちに表面に節部分と早材と晩材で木目の凹凸が激しく現れてくる。数年後、必ず晩材部が浮き出してきて足裏にかなりの違和感が生じる。

プレーヤーとしては、この足触りはとても気持ちが悪い。しっかりと人工乾燥機で乾燥した材は、杉早材部の結合物質でもあるタンパク質が乾燥中に失われる。

タンパク質を失うことでセルロースやリグニンなどが剥離されているのではないかと推測する。材表面から人の垢の様に出るモロモロは多分セルロースやリグニンといったところではないだろうか。使い込まれた同じ道場内の床でも赤身部分と白太部分の表面磨耗の差は見受けられる。さらに源平を使う場合には、表面磨耗を抑える為、こまめに 専用オイル塗布するなどした方が良いと考えられる。

源平節有材を使用すると節部の凹凸が発生し、節部分の欠けや抜けの補修がメンテナンスとして発生してくる。源平節有材は、イニシャルコストには優れているがランニングコストを考慮するとかなり高価な物になるだろう。

剣道場床・武道場フローリングにはスギ集成フローリングなどが使用されます

杉集成材

無垢の杉材と集成材の杉では剣道場の床に使う場合はかなりの差が生じる。集成材は寸法安定性が高く動きが少ないので冷暖房完備の道場にはお勧めである。

集成材は画像の様に何本もの木を混ぜ合わせて作りこまれている。非常にたくさんの木を使うことで均一化を図るのが狙いだが、剣道場床材には最適とは言い難い。

また、見た目も工業製品の為か道場としての格式などは全く感じられず非常にチープな感じが漂う。板目・柾目ともバラバラに入っているが、柾目が中心となる為、一定方向に対して非常に滑りやすくなっている。集成材を床材に使う場合に、柾目の方が床面に対して晩材が直立する為に磨耗が少ないと考えられているからだろう。しかし、一部の板目部分に関しては、使っていくうちにかなり凹凸が出てくる。

集成材の板目部分の一部が磨り減り、その凹み箇所に足が触れるとかなりの段差を感じる。ほとんどの集成材は過乾燥のものが多く、梅雨時期から夏にかけて湿気を吸収し膨張する為に、ワンシーズンを過すと表面に凹凸が見られるようになる。

集成材表面の磨耗は非常に早く、後々こまめなオイル塗装が必要となる。杉集成材も他の集成材と同様に、必ず板目部分が早く磨り減るのでこまめなメンテナンスが必要だ。耐久性は、無垢材の杉とは全く異なり高いとはいえない。

剣道場床・武道場フローリングには無垢材のヒノキフローリング無節も使用されます

桧無垢材 上小節~節無

日本の山に豊富に植林木があるので杉と共に有名な樹種である。実際に稽古してみると集成材群ほどではないが冬場はかなり滑る。

よく杉材と比べるが、温かみとコスト面で若干杉材が優位になりがちである。そうなると足触りが良く節の感触も無い杉赤み材の上小節を選ばれることが多いようだ。

「能舞台が桧舞台だから桧を使いたい」と言われる方も多いようだ。能舞台は、木裏を表に使う。音響効果を求めてその様にしていると聞く。

木裏と木表では、反り方が逆なので山なりになるように木裏を表に施工して音を響かせるそうだ。剣道場と舞台では目的は全く違う上、木裏施工をすると木目部分から剥がれてくる恐れがあるので、素足で稽古する剣道に木裏施工はお勧めできない。

桧も耐久性は高く使いこむと素晴しい色艶になるが、少し滑りが気になるところである。コスト面で桧の上小節~節無は、杉赤みの上小節よりも価格は高くなる。メンテナンスは、稽古毎に濡れ雑巾での雑巾掛けとなる。

剣道場床・武道場フローリングには桧フローリング節有も使用されます

桧無垢材 節有

日本の山に豊富に植林木があるので杉と共に有名な樹種である。実際に稽古してみると集成材群ほどではないですが冬場はかなり滑る。

よく杉材と比べられますが、温かみとコスト面で杉材が優位になりがちである。コスト面では、桧材の節有と杉源平材の上小節が同等価格くらいだろう。

そうなると足触りが良く節の感触も無い杉材の上小節を選ばれることが多いようだ。「能舞台が桧舞台だから桧を使いたい」と言われる方も多いようです。

能舞台は、木裏を表に使います。音響効果を求めてその様にしていると聞きます。木裏と木表では、反り方が逆なので山なりになるように木裏を表に施工して 音を響かせるそうだ。

剣道場と舞台では目的は全く違う上、木裏施工をすると木目部分から剥がれてくる恐れがあるので、素足で稽古する剣道に木裏施工はお勧めできない。

桧も耐久性は高く使いこむと素晴しい色艶になるが、少し滑りが気になるところである。節有材は、節部分の凹凸が出易いので少し足触りが気になる。

メンテナンスは、稽古毎に濡れ雑巾での雑巾掛けとなる。

剣道場床・武道場フローリングにはヒノキ集成材フローリングも使用されます

桧集成材

こちらも赤松の集成材と同様に、無垢の桧と集成材の桧では天と地ほどの差がある。

集成材は寸法安定性が高く動きが少ないので冷暖房完備の道場にはお勧めである。集成材は画像の様に何本もの木を混ぜ合わせて作りこまれる。

非常にたくさんの木を使うことで均一化を図るのが狙いだが、剣道場床材には最適とは言い難い。見た目も工業製品の為か道場としての格式などは全く感じられず非常にチープな感じが漂う。板目・柾目ともバラバラに入っているが、柾目が中心となる為、一定方向に対して非常に滑りやすくなっている。

集成材を床材に使う場合に、柾目の方が床面に対して晩材が直立する為に磨耗が少ないと考えられているからだろう。しかし、一部の板目部分に関しては、使っていくうちにかなり凹凸が出てくる。

集成材の板目部分の一部が磨り減り、その凹み箇所に足が触れるとかなりの段差を感じる。ほとんどの集成材は過乾燥のものが多く、梅雨時期から夏にかけて湿気を吸収し膨張する為に、ワンシーズンを過すと表面に凹凸が見られるようになる集成材表面の磨耗は非常に早く、後々はこまめなオイル塗装が必要となってくる。

桧集成材も他の集成材と同様に必ず板目部分が早く磨り減ってくる。集成材の板目部分の一部が磨り減り、その凹み箇所に足が触れるとかなりの段差が感じられる。

こちらも剣道場の床に使用した際の耐久性は桧無垢材とは全く異なり高いとはいえない。コスト面では杉赤み材・上小節と同等か工法によると割高になるだろう。

剣道場床・武道場フローリングには赤松フローリングや霧島赤松も使用されます

赤松無垢材 上小節~節無

全国的にもかなり好評な剣道場床部材である。松の床板を使った道場が多かったのは、昔は大きく育った木材は赤松くらいしかなかったと言う事も要因の一つではないかと考えられる。通常、松はヤニが吹き出て擦り足を基本とする剣道にはどう考えても不向きである。また、あまり素直に真っ直ぐに育った松は少なく、材木としても狂いが多く見受けられる。

古くから現存している松を床板に使用している道場の館長さん曰く「敷地内に生えていた」とか「道場の端から端まで1枚板で仕上げる長さの材は松しかなかった」と言うことで、必ず時も赤松が剣道に最適と言う理由で道場の床材に選ばれたので無いように思えるのである。

以上のような条件で赤松の床材を選んだとしたならば赤松以外の植林木がたくさんある現在では、赤松の床材は選ばれることは少なくなるだろう。赤松は使いこむにつれて素晴しい赤色と艶を出す木だ。表面も滑らかになり、目が詰まり表面硬度もかなり上がる。等級が上小節以上の松材は、早材、晩材部分の凹凸差も緩やかで稽古中も気になる事は少ない。

メンテナンスも容易で稽古毎に濡れ雑巾で磨き上げていれば大丈夫。価格的には、全国的に広がる松喰い虫の被害から松の原生林は少なくなりつつ高価な物となる。戦後大量に植林された杉や桧の方が安価になると考えられる。

剣道場床・武道場フローリングによく使用されるアカマツフローリング・節有です

赤松無垢材 節有

全国的にもかなり好評な剣道場床部材である。松の床板を使った道場が多かったのは、昔は大きく育った木材は赤松くらいしかなかったと言う事も要因の一つではないかと考えられる。通常、松はヤニが吹き出て擦り足を基本とする剣道にはどう考えても不向きである。また、あまり素直に真っ直ぐに育った松は少なく、材木としても狂いが多く見受けられる。

古くから現存している松の床板を使用した道場の館長さん曰く「敷地内に生えていた」とか「道場の端から端まで1枚板で仕上げる長さの材は松しかなかった」と言うことで、必ず時も赤松が剣道に最適と言う理由で道場の床材に選ばれたのでは無いように思えるのである。

以上のような条件で赤松の床材を選んだとしたならば、赤松以外の植林木がたくさんある現在では、赤松の床材は選ばれることは少なくなるだろう。

赤松は使いこむにつれて素晴しい赤色と艶を出す木だ。表面も滑らかになり、目が詰まり表面硬度もかなり上がる。節有等級の松材は、使いこむにつれて節部にできる凹凸段差の足触りが多少気になるだろう。

早材と晩材部分の凹凸差は緩やかで気になることは少ないと思います。全体的に凹凸は、気になると思います。メンテナンスも容易で稽古毎に濡れ雑巾で磨き上げていれば大丈夫。価格的には、全国的に広がる松喰い虫の被害から松の原生林は少なくなりつつ高価な物となる。戦後大量に植林された杉や桧の方が安価になると考えられる。

剣道場床・武道場フローリングには赤松集成材、霧島赤松も使用されます

赤松集成材

無垢の松材と集成材の松では剣道場の床に使う場合はとても大きな差がある。同じ樹種でも全く異なる床材で、ただ樹種名が同じだと考えていただきたい。

集成材は寸法安定性が高く動きが少ないので冷暖房完備の道場にはお勧めである。『松は硬くて剣道場には最適』と言う話は無垢材の話で、集成材は全く別ものである。

また、剣道場に最適と言う訳では全くなく、実際に松の床材を採用されている剣道場の館長さんにお伺いしても、杉や桧等の植林木が少なかった時代に長さのある針葉樹は松材しかなかったので松材が選ばれていたと言うのが現実だ。

ヤニが出易い松材を摺り足が基本の剣道場床材に利用するのは少し矛盾がある。集成材は画像の様に何本もの木を混ぜ合わせて作りこまれる。非常にたくさんの木を使うことで均一化を図るのが狙いだが、剣道場床材には最適とは言い難い。見た目も工業製品の為か道場としての格式などは全く感じられず非常にチープな感じが漂う。板目・柾目ともバラバラに入っているが、柾目が中心となる為、一定方向に対して非常に滑りやすくなっている。

集成材を床材に使う場合に、柾目の方が床面に対して晩材が直立する為に磨耗が少ないと考えられているからだろう。しかし、一部の板目部分に関しては、使っていくうちにかなり凹凸が出てくる。集成材の板目部分の一部が磨り減り、その凹み箇所に足が触れるとかなりの段差を感じる。

ほとんどの集成材は過乾燥のものが多く、梅雨時期から夏にかけて湿気を吸収し膨張する為に、ワンシーズンを過すと表面に凹凸が見られるようになる集成材表面の磨耗は非常に早く、後々はオイル塗装が必要となってくる。

耐久性は、無垢材の松とは全く異なりお世辞にも高いとはいえない。コスト面では杉赤み材・上小節と同等か工法によると割高になるだろう。

剣道場用 国産赤松集成材の詳細
剣道場用 国産赤松集成材 商品一覧
剣道場用 国産赤松集成材 比較表